2023年11月8日フジテレビ系で放送の「世界の何だコレ!?ミステリー」にて、ゴーストボーイと呼ばれたマーティン・ピストリウスの特集が組まれます。
マーティンの病気がもたらした実話を元にした著書は、世界26カ国で発売され、ベストセラーにもなりました。
意識はあるのに、自分の体に閉じ込められた少年「ゴースト・ボーイ」。
そのマーティン・ピストリウスの現在や経歴と侵された病気について紹介します。
- マーティン・ピストリウスの現在
- マーティン・ピストリウスの経歴
- ロックドイン症候群とは
【ゴース・トボーイ】マーティン・ピストリウスの現在

2023年11月現在、マーティン・ピストリアスさんは47歳になっており、コンピューター科学者および Web デザイナーとして働いています。
彼が侵された「ロックドイン症候群」という謎の病気から、徐々に身体を動かすことができるようになって、回復してきています。
2008年、仕事でイギリスに移住していた妹のキムさんを介して、イギリス在住のジョアンナさんと出会い、翌2009年に結婚。
2018年12月にはセバスチャンという男の子を設けており、幸せに暮らしています。
現在も障害が残っており車椅子生活のマーティンさんですが、2018年にはなんと車椅子レースに参加するほどになっていました。
植物状態を経て勉強し直し、長い間麻痺が続いていた身体をレースができるほどになるまでには、並々ならぬ努力があったことでしょう。
それもマーティンさんのこれまでの忍耐力と不撓不屈の精神があったからこそですね!
【ゴーストボーイ】マーティン・ピストリウスの経歴

マーティン・ピストリウスさんのプロフィールを紹介します。
- 氏名:マーティン・ピストリウス
- 生年月日:1975年12月31日
- 年齢:47歳(2023年11月現在)
- 出生地:南アフリカ
マーティン・ピストリウスさんは、12歳のときに発症した「ロックドイン症候群」により、身体は動かないが意識はある、という状態になってしまいます。
その経験を元にした自伝『ゴースト・ボーイ』を出版。
その著書は世界26カ国で発売されてベストセラーになり、今では世界的に広く認知されています。
今回、その『ゴースト・ボーイ』が「世界の何だコレ!?ミステリー」で放送されるので、明日からの頑張る力をもらえそうですね!
【ゴースト・ボーイ】病気の発症
1975年、このお話の主人公、マーティン・ピストリウスは南アフリカで生まれました。
それからマーティンはすくすくと育ち、12歳の時突如としてその異変は起こります。
それまで元気だったマーティンは、喉の痛みを訴え学校から帰宅しました。
彼の身体は少しずつ衰弱するにつれ、歩行が困難になり、食事もできなくなってしまいます。
彼を診た医師たちは、神経変性疾患や納結核を疑いますが、正確な病気を診断できずにいました。
マーティンの両親は、医師から余命2年の宣告を受け、家に帰って安らかに死を迎えるよう告げられます。
「いつ家に?」それがマーティンの最後の言葉でした。
息子の病気の原因がわからなくて、両親はいろんな病院へ連れて行ったことが想像できます。
元気だった子が余命2年と宣告されることは到底受け入れられなかったことでしょう。
【ゴースト・ボーイ】魂の監禁

その後、マーティンは10年以上を自宅とデイケアセンターで過ごすことになります。
余命2年と言い渡されていましたが、なんとマーティンは10年以上生きたのです。
両親は、医師から「マーティンには意識がなく、周囲のことは全くわかっていない」と言われていましたが、マーティンは病気を発症してから4年後に目が覚めていたのです。
テキスト読み上げソフトウェアを使い、マーティンは後のインタビューでこう答えています。
「それまで私は幽霊のようでした。 すべてが聞こえ、すべてが見えましたが、まるでそこにいないかのようでした。 私は透明人間だったのです。」
マーティンは動かない身体に魂を監禁され、自分だけの世界で生きていました。

ある夜、マーティンの病気を受け入れきれない両親は口論した後、動かない息子に向かって母親はつい口にしてしまいました。
「死ねばいいのに」。
母親には思ってもみないことでしたが、マーティンには聞こえていたのです。
そのときの気持ちをマーティンはこのように語っています。
「ある意味、心が張り裂けそうになりました。でも同時に、特に私があらゆる感情を乗り越えたとき、私は母に対して愛と思いやりだけを感じました。」
母親は言ってはいけない言葉を発してしまったのに、その母の愛を十分に受け取っていたからこその感情なのでしょうか。
それはだれも計り知ることはできません。
【ゴース・トボーイ】運命を変える出会い

2001年、マーティンはいつものケアセンターで、セラピストのヴィルナ・ファン・デル・ウォルトと出会います。
ヴィルナがマーティンの担当となったことで、運命が変わり始めました。
彼女の質問や言葉にマーティンが目を使って反応していることに、ヴィルナが気づいたのです。
そのときのことをヴィルナはこう明かしています。
「彼の目は輝いていて、私のことを理解してくれているのがわかりました」と。
この言葉で、ヴィルナもマーティンも希望の光が見えてきたことは明白です。
彼女はさっそくマーティンにプレトリア大学の認知機能検査を受けさせ、マーティンが認識していることを確認しました。
マーティンは、コミュニケーションが取れなかった間に起きた「ダイアナ元妃の死」「ネルソン・マンデラ大統領の就任」「9.11同時多発テロ」などの事件も認知していた、といいます。
これこそが認識していた証拠ですよね!
「彼女はすべてを変える触媒だった。 もし彼女がいなかったら、私はおそらく死ぬか、どこかの養護施設で忘れ去られていたでしょう。」と後日マーティンは述べています。
マーティンはヴィルナ・ファン・デル・ウォルトによって、ようやく魂の監禁から解放されました。
ロックドイン症候群とは?

マーティン・ピストリウスさんが侵された病気『ロックドイン症候群』とはどんな病気なのでしょう?
ロックドイン症候群とは、別名「閉じ込め症候群」「施錠症候群」などとも呼ばれ、眼球とまばたき以外の筋肉は動かせなくなるが、感覚は正常で意識がある状態のこと。
意思表示ができず、『鍵をかけられた状態』からこの病名が名付けられたといいます。
脳梗塞によって、脳幹の広範囲が障害されることが主な原因で、脳幹部の腫瘍や脳炎、外傷でも起こる病気です。
2年の余命宣告から生きることを諦めず、誰ともコミュニケーションがとれなくても必死に耐え抜いたマーティン・ピストリウスさん。
彼の過ごしてきた青春時代は想像もできませんが、彼の生き様が私たちに送られたメッセージなのではないでしょうか。
『何があっても諦めるな!』というマーティン・ピストリウスさんの声が聞こえるようです。
まとめ

以上、「ゴーストボーイ」と呼ばれたマーティン・ピストリアスさんについて紹介しました。
- マーティン・ピストリウスの自伝『ゴースト・ボーイ』は世界26カ国で発売されベストセラーになっている
- マーティン・ピストリウスは現在47歳でコンピューター科学者及びWebデザイナーとして働いている
- マーティン・ピストリウスは結婚して息子が一人いる
- マーティン・ピストリウスは12歳の時に「ロックドイン症候群」を発症した
- 2001年にヴィルナ・ファン・デル・ウォルトと出会いコミュニケーションがとれるようになった
- 「ロックドイン症候群」とは眼球とまばたき以外の筋肉は動かせなくなるが、感覚は正常で意識がある状態のこと
マーティン・ピストリウスさんのように、「なにがあっても諦めない気持ち」を持ち続けられるようになりたいですね。
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